よく「競馬の控除率高すぎ」という意見を目にします。
「控除率」とはなんなのか、という人もいると思うので、まずはそこからの話なんですが、 わかりやすく言うと、以下のような感じです。 ------------------------------------------------- 馬券を100円買います。 すると、まず、JRAがそこから25円徴収します。 残りの75円を、馬券を的中した人で分け合います。 ------------------------------------------------- この「徴収された」率が「控除率」というものであり、俗に言う「テラ銭」というやつです。 なんで徴収するんだという話ですが、 早い話が「賭け事のために場所を貸してるんだから、場代取るよ」ということです。 その昔はお寺で賭け事をやってらしいところから「テラ銭」というようになったらしいです。 で、「控除率が高くなる = 分け前が少なくなる = オッズがきつくなる」という図式であり、 これを逆にすれば、「控除率が低くなる = 分け前が多くなる = オッズがゆるくなる」というわけです。 だから冒頭の意見が四六時中言われてるわけです。 それと同時に「諸外国は控除率低いだろ。それにあわせろ」という意見も目にします。 といっても、諸外国ってどこの国のことを言ってるんだろう、という疑問もあるわけです。 ということで、諸外国と比較することにしてみました。 比較先は、競馬の発祥イギリス、現在最も競馬が盛んと思われるアメリカ、お隣韓国、そしてわれらが日本です。 結論から言います。 「日本に比べて高いケースも結構ありました」。 もちろん日本に比べて低いケースもたくさんありますが、 それは「単勝を比較した場合」なんでしょうね。 騙されちゃいかんと思いました。 では、結果いってみましょう。 -------------------------------------------------------------------------------- 日本(JRA、NAR)の馬券控除率 まずはこれを知っておかないと比較にもなりませんよね。 ご存知の方も多いと思いますが、以下のようになっています。 単勝・複勝 20%(本来は25%だが、5%は給付金として払い戻しに還元するので実質20%) その他 25% -------------------------------------------------------------------------------- イギリス(Tote・国が売ってるところ)の馬券控除率 世界で一番ギャンブルが盛んと思われる国、イギリスです。 Tote社ってのはオッズがトータリゼータであり、早い話が日本と同じ方式です。 イギリス競馬では、馬券はToteと後述するブックメーカーで客を食い合ってます。 単勝(Win) 13.5% 複勝(Place) 18% 馬連(Dual Forecast) 29% 馬単(Exacta) 24% 6重複勝(Placepot) 27% 6重勝(Jackpot) 29% 4重勝(Quadpot) 29% 3連単(Trifecta) 29% 指定6重勝(Scoop6) 30% 先ごろ控除率が改正され、単勝はおそらく世界一控除率が低いです。 これはブックメーカーに対抗しているため、こうなっています。 イギリスは「何よりも単を買う」のですよ。本当に。連の10倍以上単が売れるらしいですよ。 ちなみに、馬連あたりを見ると日本より余裕で高いです。 馬単でもギリギリです。 夢馬券になればなるほど控除率は高いです。 イギリスでは単を買え。単を。 -------------------------------------------------------------------------------- イギリス(ブックメーカー)の馬券控除率(概算) イギリスからはもうひとつ、そこらじゅうにあるブックメーカーです。 ブックメーカーに控除率云々は当てはまらないかもしれません。 なぜかというと、ブックメーカーのオッズは基本的には「馬券の売れ行き」とは無関係であり、 他ブックメーカーとの競争によってオッズが逐次変更されるからです。 ブックメーカーでは、ほとんど単勝しか売ってないとみていいです。 それを前提にしていろいろ計算すると、どのブックメーカーでもどのレースでも約17%前後となるんですが、 実はこれにギャンブル税というのが9%かかり、実質的には26%の控除率とみていいです。 意外とボッタクリ。 -------------------------------------------------------------------------------- アメリカの馬券控除率 州によって違います。 なんといっても、刑法ですら州によって違う国ですからね。 とりあえず主要っぽいところを。 カリフォルニア州(代表・サンタアニタパーク競馬場) 単勝・複勝 15.43% 連複・連単 20.18% 3連単 20.18% ケンタッキー州(代表・チャーチルダウンズ競馬場) 単勝・複勝 16.00% 連複・連単 19.00% 3連単 19.00% ニューヨーク州(代表・ベルモントパーク競馬場) 単勝・複勝 15.00% 連複・連単 20.00% 3連単 25.00% さすが自由の国アメリカ。控除率は全体的に低めです。 でも、アメリカでも単を買っておいたほうがよさそうです。 っていうかニューヨークとかで3連単買っても日本と変わらないです。 -------------------------------------------------------------------------------- 韓国(KRA)の馬券控除率 いや一回行ったことあるんで参考程度に。 単勝・複勝 20% 連複 28% 連単 30% こちら、日本に比べて高くなっております。 ということは筆者は損したって事ですか。そうですか。 -------------------------------------------------------------------------------- しかし、控除率云々を語るにしても、 「当たらなきゃ意味ないだろ」 と思うのは気のせいでしょうか?
by zilzal999
| 2004-11-05 10:22
| 競馬の話題
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